説教題:「あなたを大事にします」
聖書:ヨハネによる福音書 第15章12節
説教:齋藤善樹 師
賛美:「みんな賛美」「リジョイス」「神の子」
主イエスが皆に一番してほしいこと、それはお互いを愛することです。愛するという言葉は、大人にとっても難しい言葉です。今日は「愛する」とは誰かを「大事に」することだと考えたいと思います。イエス様は何よりも「愛し合いなさい」と言われました。それは何よりも優先して互いを大事にしなさいということです。主イエスご自身はどんな人でも「大事に」なさいました。友達を大事になさり、ご老人も子どもも大事になさり、病気の人や悩んでいる人を大事になさいました。自分に反対する人でも、時には優しく時には厳しい言葉をもって大事になさいました。
あなたが大好きな人を大事にすることは素晴らしいことです。では、あなたが嫌いな人にはどうでしょうか?嫌な事をするのでしょうか?勿論そうではありません。イエス様はどんな人でも大事にしなさいと言われたのです。
皆さんは誰を大事にしているでしょうか?私の家に年寄りの猫がいます。もうあまり長く生きられないと思います。片目はもう見えなくなって、とっても痩せてしまったのだけれど、家族にとっては可愛い猫なのです。だから家族は「大事、大事」といって撫でてあげます。猫は喜んでいますが、不思議なことに「大事、大事に」撫でている私達もとても安心した気持ちになるのです。
勿論「大事、大事」にするのは、動物だけではありません。皆さんが病気になって熱を出して苦しんでいた時、きっとお母さんは、「大事、大事」と言って撫でてくれたかもしれません。お父さんは、「大事、大事」と言ってあなたを病院に連れて行ってくれたことででょう。私達が誰かを「大事、大事」にする時に、私達の心は暖かくなり、勇気が出てきます。それは「大事、大事」にする時に神様が私の心の中におられるからです。
私達が、誰かを愛する時に神さまはとても喜んでくださいます。何故なら、神はあなたのことを「大事、大事」とおっしゃってあなたのことを愛して、あなたに必要なものを与えて、あなたが幸せになるように守って下さるからです。
イエス様は皆を大事にしたように、あなた方もお互いに大事にしなさい、とおっしゃいました。イエス様が12人の弟子達と一緒に夕食をしている時でした。主イエスは立ち上がってたらいに水を汲み、タオルを腰に巻いて、黙って皆の足を洗い始めたのです。皆はびっくりし、特に驚いたのはペテロでした。自分の番が来た時に言いました「先生、どうぞ私の足など洗わないで下さい。」けれどもイエス様はおっしゃいました。「もし、私があなたの足を洗わなければ、私はもうあなたの友達ではなくなってしまう」 ペテロは驚いて、「先生、では、足だけではなく、私の手も頭も洗って下さい」と言うと、主イエスはお答えになりました「汚れている足さえ洗えば大丈夫だ」ペテロはイエス様が自分の足を洗っている間、じっとしていました。すっかりきれいになると、イエス様はタオルで拭いてくれました。とても良い気持ち、暖かい気持ちになったと思います。
主イエスは皆の足を洗い終わると、「私は皆のことを大事にして、皆の足を洗ったのだから、皆もお互いに大事にしなさい。誰かの足が汚れていたら、大事に洗ってあげなさい。」と言われました。
私達にとって、大切な事はいくつもあります。イエス様はまず誰かを大事にすることを何よりも優先しなさいと言われました。いつか私達が天国に行った時、たくさんのことは消し飛んで、誰かを大切にした事はしっかり覚えているのだと思います。